【デレマス】白菊ほたる「雨の嫌いな私と、藍子さんとの帰り道」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 19:54:11.88 ID:KH9kjux40
アイドルマスターシンデレラガールズの白菊ほたると高森藍子の小話です。

地の文あり、マイナーCP、ちょい濃いめの百合要素、注意してください。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 19:56:08.93 ID:KH9kjux40

 天気は気分屋だ。
 ちっぽけな人間たちに操ることは難しい。

 そう、例えば折り畳み傘の有無で変えることなど、不可能に決まっているのだ。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 19:58:11.44 ID:KH9kjux40

「……」

 前言撤回、雨が好きだった日など一度もない。

以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 19:59:28.09 ID:KH9kjux40

「そうだ、プロデューサーさんに……」

 しかし、スマホは電源が切れて反応してくれなかった。
 どのボタンを押しても、画面は黒色を映してびくともしない。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:01:02.19 ID:KH9kjux40

 この駅から事務所は二十分程度。
 でも、歩いても転ぶ私が走りなんてしたら……

 いや、迷っていても雨は止みそうにない。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:02:07.03 ID:KH9kjux40

○○○ ○○○ ○○○

「うわ、やっぱり強い……」
「ほたるちゃん、もう少し寄っていいですか?」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:03:38.00 ID:KH9kjux40

 叩きつける雨に合わせて、鼓動の音も早まる。
 雨の強い臭いで、彼女のシャンプーの匂いが薄まるのだけが心の余裕だった。

「藍子さん、迷惑じゃないですか?」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:05:14.16 ID:KH9kjux40

 しばらく一緒に歩いていて、あることに気付いた。

「藍子さん、もしかして雨が好きなんですか?」
「えっ、どうして?」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:06:59.93 ID:KH9kjux40

 やがて、藍子さんが徐に口を開いた。

「確かに、空が鈍色で悲しい気持ちになるかもしれないけど……」

以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:09:08.73 ID:KH9kjux40

「雨の日の街は、いつもと違って楽しいですよ。空気が色々な匂いを運んでくるし、見かけない生物がいて…… あっ、ほら」
「えっ? って、きゃあ!」

 藍子さんが指した方向。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:10:24.75 ID:KH9kjux40

「あ、あれ? カエルは苦手でしたか?」
「〜っ!〜〜ッ!!」
「ご、ごめんね! ほら、カエルさんあっち行って〜」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:12:20.36 ID:KH9kjux40

「カエル、あまり好きにはなれなくて……」
「うーん、人それぞれですね……」

 ため息がてら、空を見上げる。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:23:45.87 ID:KH9kjux40

「やはり、雨は嫌いです。靴は水を吸って重くなるし、湿気でベタベタします。それに、狙ったように降ってきますし……」
「そっか」
「はい、どうしても……」

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:25:42.39 ID:KH9kjux40

 その照れ笑いに、心臓が水圧で押されているような感覚がした。

 耳が熱い。
 雨で冷えた心と体が、触れた手を通して暖かくなるようだ。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:27:01.52 ID:KH9kjux40

「……あれっ、蝉? ああ、残念。もう、雨は止んじゃったみたいですね」
「あっ、本当だ……」

 いつしか、辺りは一段とは明るくなっていた。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:28:28.08 ID:KH9kjux40

 藍子さんが、傘の外に抜けて空を指した。

 その先が気になって、視界を阻む傘をどかしてみる。
 頭上、晴天の訪れを告げるように、七色の虹が架かっていた。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:30:03.90 ID:KH9kjux40

「その、さっきはごめんね? 変なこと言って」
「いえ、嬉しかったですよ」
「なんか、恥ずかしいですね……」

以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:31:51.74 ID:KH9kjux40

「その、事務所まで、まだ一緒の傘に、入りませんか?」
「……いいですよ♪」

 そして、また藍子さんが傘の下に戻ってきてくれた。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:33:02.26 ID:KH9kjux40

 天気は気分屋だ。
 ちっぽけな私たちに操ることは難しい。

 でも、こうして誰かと楽しめるのなら、案外悪くないのかもしれない。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/04(金) 20:35:26.19 ID:KH9kjux40
おしまい。

書き切ってから出すから終わるの早い……

HTML依頼してきます。藍ほた、よろしくお願いしますね?


21:名無しNIPPER[sage]
2017/08/05(土) 09:07:57.87 ID:7f8zrmIHO
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