蜂はお花のなかに(オリジナル百合)
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9:名無しNIPPER[saga]
2017/08/20(日) 23:56:25.59 ID:jGcK+NKNO
優しそうな子。
私と同じ部屋のベッドで寝るって話になった時も、そう言えば怒らなかったな。
それもそのはずで、前は押し入れで寝ていたそうだ。
例え同じベッドで狭かろうと、嬉しいのだと話していた。
昨日の夜、彼女と何度か話して価値観っていうのかな、そういうものが全然自分と違う事が分かった。
私って幸せだったんだ、そう思った。

「まさみ、私さ、幸せ者みたい」

後ろを振り向かずに言った。

「はあ?」

彼女は意味が分からなかったようで、当たり前だけど、話は続きはしなかった。
授業が始まっても、彼女のことがなんとなく気がかりで。
今頃、家で家事をしているであろうみすず。
それ、いいな。
勉強しなくていいなんて。
学校に行かなくてもいいって、羨ましい。
長時間椅子に縛られることもない。
逆に、家から出られない彼女は私のことどう思ってるんだろう。
同じように思ってるのかな。

「では、問3ちょっとやってみよっか」

先生の声がしたので、ペンだけ動かすフリをする。
すっごい長い夏休みみたいな感じかな。
でも、夏休みが嬉しいのは、学校があるからだし。
うん、わかんないや。
私はクラスメイトから少し遅れて教科書の問題に取り掛かった。


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