蜂はお花のなかに(オリジナル百合)
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21:名無しNIPPER[saga]
2017/08/23(水) 22:38:12.89 ID:bNZPw4GMO
1時間くらいして、料理が出来上がった。
食器とか生ゴミとかも細目に片づけながらハンバーグを作っていたみすずによって、
普段では考えられない位、綺麗な状態で夕飯を迎えた。

「はーい、じゃあ今日からこの家の一員になるみすずにカンパーイ」

母はビールの缶を、私とみすずは麦茶の入ったコップを掲げた。
こうやって、母と食事するのも久しぶりだし、母以外の人と家で食事するのも久しぶりだった。
私は相変わらず余所余所しい態度で、二人の会話に加わった。

「ねえ、ハンバーグ最高じゃない?」

お母さんがべた褒めしながら箸を動かす。

「かほさん、美味しい?」

みすずに丁寧な口調で聞かれた。

「あ、うん。美味しい……です」

お母さんが箸を止めて、

「なーんで、そんなに堅いのよー。同い年なんだから、もっと砕けて喋ればいいじゃない。かほは数か月お姉さんなだけなんだから」

そうは言っても。

「みすずも、さんなんていらないから。妹なら、かほお姉ちゃんでいいじゃない」

そんなにすぐに割り切れるわけないじゃん。

「あ、えっと、かほお姉ちゃん」

みすずが言った。
私を見て、にこりと笑う。
背筋がぞわりとした。




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