19: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/07/31(月) 23:52:09.48 ID:qA4i4zbEo
果南「有難いけど……鞠莉は千歌のお祝いをしてあげて欲しいかな」
鞠莉「……そ」
鞠莉は短く返事してから。
鞠莉「果南はそれでいいの?」
そう問いかけてきた。
果南「……そういうものだから」
鞠莉「……そう」
鞠莉は何か思案するように目を泳がせてから
鞠莉「果南がそれでいいなら、いいけど」
果南「……千歌も私も……もう子供じゃないからさ。平気だよ。」
鞠莉「……果南のそういうところ、よくないわよ」
鞠莉はそう言って、眉を顰めた。
鞠莉「達観した振りして、大人になった振りして、それで結局後悔のするの」
果南「……うるさいな」
鞠莉「ま、そこがいいところでもあるんだけどね」
果南「褒めたいの? けなしたいの?」
鞠莉「どっちもかな」
果南「なにそれ……」
鞠莉「果南」
果南「なに」
鞠莉「あんまり千歌のこと泣かせちゃダメよ」
鞠莉の言葉にギクリとした。
鞠莉「貴方も千歌も……まだ高校生なんだから。変に身構えないで普通にしてればいいのよ」
果南「そんなこと言われても……」
鞠莉「どうしようもないことは確かにどうしようもない。……でも、誕生日を祝われなかったら寂しい。せいぜいわたしはそう思う。」
果南「……」
鞠莉「逆にお祝い出来なかったら、素直に申し訳ないと思う。それは普通のことだし、その気持ちそのものに無理に蓋して、見て見ぬ振りするのは違うと思うよ」
果南「見てきたようなこと言わないでよ……」
鞠莉「Sorry. 果南ってそういう不器用な人だって思ったから」
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