食蜂「さよならが迎えに来ること」
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22:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 18:50:40.81 ID:aDbJZUbB0



ふと上条は携帯を取り出した。花火が上がるまで、後1時間を切った所だった。彼は携帯をポケットにしまい、三分の一ほど残ったりんご飴を丸かじりし、咀嚼する。



「そういや、アンタ結局留年したんでしょ?」



飲み込んだりんご飴のベクトルが反射される感触が喉元に走った。



「ははは。笑えよ美琴。仮にも何度も世界を救ったヒーローと呼ばれし男は、出席日数という絶対的な壁の前に手も足も出ませんでしたよ。1つ下の学年と学ぶ居心地の悪さと吐き気を催す疎外感。お前には分かるまい」



彼の顔から楽しさが小麦粉に息を吹きかけたように霧散した。





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