19:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 08:00:00.69 ID:wKOBUZhB0
ちなみに湊が初めて喋った言葉は「まんま」だった。母さんを前にしても、美波を前にしてもまんまというものだから少し美波は困惑していたのがまた可愛い。
「美波はお姉ちゃんですから、湊君に色々教えてあげます」
湊が喋るようになってから三ヶ月ほど経った頃。湊は少しずつ立とうとするようになってきた。美波は念願の散歩が出来るかもしれないということで一生懸命歩く練習に付き合っていた。
「湊君、上手です。偉いです」
美波は頑張ってる湊を褒めながら歩く練習をしていた。それが功を奏して。
「お兄ちゃん! 見て見て!」
宿題をしているときだった。美波に呼ばれて行ってみると。
「ほら、湊君、おいで!」
湊がゆっくりと立ち上がり、少しずつ、少しずつ歩き、その距離一メートルほどだったが、一人で歩き切ることが出来ていた。
「うおお! すげえじゃん!」
俺も嬉しくなって湊の頭を撫でた。
「美波も、良い子良い子」
練習に付き合っていた美波の頭も撫でた。顔を紅潮させて喜んでいたと思う。
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