モバP「終わりから始まるヒナの物語」
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17:名無しNIPPER[saga]
2017/07/23(日) 19:27:42.01 ID:qTd8CkOQ0
みりあ「どうしても?」

フレデリカ「……」

みりあ「むむ……」

フレデリカ「……よーし!みりあちゃんっ!一万年に一度くらい見せるフレちゃんシリアスモードを出しちゃうぞー!」

みりあ「考えてくれるってことですか!?」

フレデリカ「んー…………。えーと……あのね?アタシの花は41年前に枯れちゃったの。どんなに咲かせようとしても根っこが腐っちゃってるから芽すら出ないんだよ」

みりあ「っ!」

フレデリカ「アタシにとってアイドルの畑は心が吸い取られる毒の沼。そんな辛い場所だから今まで距離を置いてた。みりあちゃんが現役だったのを知らなかった理由でもあるね」

みりあ「……」

フレデリカ「それでもまだ芸能界にいるのは、全部忘れて捨てちゃえるほどの心の強さは持っていなかったから。……アタシ弱いんだよ」

みりあ「……」

フレデリカ「だから……ごめん。出来ないよ……」

みりあ「……」

フレデリカ「でもね?さっきのみりあちゃんの笑顔で少し救われた。……ずっと続いてたんだね。想いは途切れなかったんだね。出来なかった事を紡いでくれてたんだね。……意志はそこにあるんだね」

みりあ「……ぁ」

フレデリカ「……笑顔が重なって見えたよ。逃げちゃったアタシが言うのはおかしいけど……悲しませないでいてくれてありがとう。笑顔でいてくれてありがとう。一緒に生きていてくれてありがとう」

みりあ「ぁぁ……ぅぁぁ……」

フレデリカ「アタシに……お礼を言わせてくれてありがとう。……だから、最後に……ありがとうございました。アイドル生活……楽しかったですっ!」

みりあ「ぅぅ……ぅぅぅ……」

フレデリカ「……ふふ」

みりあ「んく……フレデリカさん……」

フレデリカ「なんてー!!なんやかんや言ったけど、つまりは60のおばあちゃんにアイドルとか常識的にありえないってことー!ホントむーりぃー!ていうか、52のアイドルってのもパンチ効いてるよねー」

みりあ「ふれでりかさ〜ん!!うあぁぁ!!」

フレデリカ「うぉっと!フレちゃん今ディスったよ?なのに抱き付かれたら困惑しちゃうよー」

みりあ「あああ!うあぁぁぁ!!!」

フレデリカ「ん〜……よし!カットだっ!色んな意味でここのやりとり使えない!!あとで撮り直しっ!いいでしょー?」

スタッフ「撮り直しはオッケーですけど、カットは要相談でー」

フレデリカ「じゃあ346プロ本丸と要相談でー」

スタッフ「カット頂きましたー!ありがとうございまーす!」

フレデリカ「あはは!おっけおっけ!!じゃあ休憩っ!!」

みりあ「ぅぅぅ……すいません……」

フレデリカ「よしよし。お茶でも飲んで気分を落ち着かせよー。番茶あるよ番茶」

みりあ「……ホントにおばあちゃんですね」

フレデリカ「こらー!」

みりあ「あはは。冗談ですよ」

フレデリカ「……52歳もだいぶ」

みりあ「すとーっぷ!私が全面的に悪かったです!」

フレデリカ「わかればよろしいっ!」




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