佐藤心「太陽になりたい」
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7:名無しNIPPER[saga]
2017/07/22(土) 12:09:05.67 ID:xtDe7XNk0
 はぁとさんの担当に決まったとき、僕は頭を抱えた。プロデュースの方法がわからなかったのだ。
 王道の正統派アイドルならまだしも、僕よりも年上で、
 アイドルよりどちらかというと芸人気質な彼女を輝かせるのは新卒のぺーぺーである僕には難しすぎた。

 二人して仕事のない日々が続いた。僕は一日の大半を事務室で、はぁとさんはレッスン室で過ごした。
 
 その間、はぁとさんは何も言わなかった。僕に仕事を取ってこいとも、アイドルを辞めるとも。
 それどころか、僕や他のアイドル達の前でも常に笑顔を絶やさなかった。

「つらくないですかアイドル」

 担当になって数ヵ月が経った日の夜、いたたまれなくなった僕ははぁとさんについ聞いてしまった。
 はぁとさんはきょとんとした顔を浮かべてから、僕の言った意味を察したらしく、にっこり笑った。

「楽しいよ」



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