ことり「前略 木漏れ日の貴女へ」
1- 20
30:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 19:13:49.82 ID:+NyjqKO10

      *




真姫「調子はどうなのよ」

この前と同じ喫茶店のテラス席で、真姫がぶっきらぼうに聞いてきた。

絵里「だいぶ記憶が戻ってきているわ。まだいろいろ混乱しているみたいだけれど……」

にこ「……そう」

絵里「貴女たちも、何か覚えていることはない?」

希「そうは言ってもなあ。ウチもえりちが花陽ちゃんから聞いたことくらいしか知らないんよ」

真姫「希、手品なんかしてたかしら」

希「真姫ちゃんたちが足を冷やしに行った後だったんよ」

希「ほら、あそこ石ころばかりで、座るのにちょうどいい岩までは、少し道が入り組んでたやん?」

にこ「確かにそうだったわね。真姫が擦りむいてた」

真姫「……そういえば」

どことなく不満そうに真姫は呟いた。

誰も笑わなかった。不自然な間が空く。


にこ「穂乃果とも会ったって言ってたわよね」

絵里「……ええ、あんまりいい思い出にはならなかったけど」

希「穂乃果ちゃんは何て?」

絵里「ロシアに帰れって」

にこ「……凛と同じね」

絵里「知ってたの?」

にこ「凛のこと? そりゃあ、1回喧嘩したもの。高校を卒業してすぐにね」

絵里「そんな前に?」

にこ「ええ。凛のやつ、私がアイドル養成所に入らなかったことをひどく怒ってた。どうして新しい道に行かないんだって」


にこ「あんなに怒った凛、初めてだったわ。……言ってることも、痛いほどわかった」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
76Res/84.36 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice