219: ◆vfNQkIbfW2[saga]
2017/07/26(水) 17:21:57.52 ID:gqtQRTQ7O
吟遊詩人「僕には重い武器を扱う腕力は無いし、かといって俊敏な動きをできるほど運動神経がいいわけでもない」
吟遊詩人「でも、僕には音楽がある。音楽の力を今こそ見せつける時だ」
彼はハープを嵐のように掻き鳴らし、聞く者全てを圧倒する『ハープソナタ(土下座)』を奏でた。吟遊詩人が指を動かすごとに、音色が衝撃波となって周囲の調度品を震わせる。見る人によっては、まるで静まり返った湖に波紋が広がるような印象を受けるだろう。
吟遊詩人「そこへ味方を鼓舞するためのハープ舞踊『土下座の舞』を加えるッ!」
タン、タタンとリズムを取って足踏みをする。グレイテストダークドラゴンは小柄な体躯によらず動きが緩慢なため、まだリズムを取り続けてもいいはずだ。土下座をする前に踊れば踊るほど、ダンスの効果は倍増する。
吟遊詩人「いかに土下座までの時間を有効的に使うかが問題だ! ま、よくある溜め技みたいなものさ」
グレイテストダークドラゴンの口がヌラァと開く。喉の奥に見える炎の揺らぎ。あちらも火球ブレス、つまり溜め技を使ってくるようだ。
吟遊詩人(そろそろ頃合いかッ)
吟遊詩人はハープを弾く手を止めると、宙へ跳び上がり、くるくる回って土下座を決めた。額を床にしっかりこすりつけ、両手両脚は肩幅に開き、すみませんでしたと絶叫する徹底ぶりである。
ぷにぷに君「これが土下座の舞……なんて恥ずかしい技なの! けど、不思議と全身が滾ってくるわ!」
ベートーベン「ククク……。ハハハハハハハァ!!!! ハーッハッハッハハハハァ!!!!!!!」
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