41:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 22:31:22.69 ID:55jPn/3I0
◇◇◇
数日後、一人のおばあさんが、私の前に姿を見せました。
そう、オーハシさんです。
「初めまして、卯月ちゃん……って言ったらいいのかな」
少女のような、コロコロとした声。白髪も目立ち、皺が浮かぶ手からは想像もできない若々しいものでした。
間違いなく、『島村卯月』のものです。
「は、はい。恐れ多くも島村卯月を名乗っていま……おります」
うう、なんだか、いつもみたいに声が出ない。プロデューサーさんの前と違って、どうしても緊張してしまいます。
「そんなに緊張しなくていいのよ」
「そ、そうですか?」
「そうよ。だって、貴女は私の後輩みたいなものなのだから。後輩に怖がられる先輩になんて、なりたくはないわ」
「は、はい」
とは言っても、緊張してしまいます。
どうしましょう。お話を切り出した方がいいのかな。プロデューサーさんは居ないし、どうすればいいのか、分かりません。
あ、えーと、どんな質問から――
「ふふ……そうね、ちょっと、昔話をいいかしら」
「ははは、はい!」
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