白菊ほたる「プロデューサーさんは呪われました」
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26: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 17:55:57.94 ID:eRMrD4p40
ガタンッ!!
男が椅子から勢いよく吹っ飛んだ。
右の拳がじんじん痛む。
なにが起こったのか理解できず、呆然と自分の拳を見る。
殴ったのか? 俺が?
「あんた、殴ったな!」
頬を押さえた記者の男がギロッとにらみ、
「このことは記事に書かせていただきますよ! 覚悟してください!」
ヒステリックな声でそう言い残して、逃げるように部屋から出て行った。
やってしまった。
怒りにまかせて殴るなんて、社会人として取り返しのつかないことをしてしまった。
だがなぜだろう。何回あの場面に出くわしても、同じことをしている姿が容易に想像できた。
「プロデューサーさん……」
記者の質問責めから解放された安堵からか、それとも暴力をふるった俺への恐怖からか。
静かに涙を流しているほたるを、ただ眺めていることしかできなかった。
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