百合子「名探偵百合子にお任せあれ」【ミリマス】
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1: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:32:14.48 ID:JpBZxNDY0
杏奈ちゃんは眠そうな目に似合わぬ速さで画面をリズムよく叩いていく。
曲が終わり、画面にはFULL COMBOと表示された。……すごい!
百合子「杏奈ちゃんって本当に音ゲー得意なんだね! ノーツ見えなかったよ」
杏奈「音ゲーはとにかく慣れ……。慣れたらIMPRESSION→LOCOMOTION!のMMも……余裕」
百合子「私も早くプロデューサーレベル35になってロコちゃんの曲プレイしたいなぁ」
今日は私たちのレッスンも終わりあとは自由時間。ただ雨が降っているからやむまで杏奈ちゃんと事務所で時間をつぶしているところ。
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2: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:32:51.93 ID:JpBZxNDY0
「キャーーーーーーーーー!!!!」
そんなほのぼのとした空気を打ち破るかのように女の人の悲鳴が聞こえた。
只事ではない声に杏奈ちゃんと顔を見合わせる。
3: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:33:33.32 ID:JpBZxNDY0
悲鳴がした方に向かうと紬さんが冷蔵庫の前でがっくりとうなだれていた。
今の悲鳴って紬さん? 普段の落ち着いた様子からは全く想像できないけど……しかも
紬「ウチのプリンが……ウチのプリンがない」
4: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:34:26.15 ID:JpBZxNDY0
よしっ! ここが私がどうにかしなくっちゃ!
百合子「お嬢さん、この事件私にお任せくださいっ!」
鹿撃ち帽を被ってパイプをふかしながら(火はつけてないよ)意気揚々と告げる私。
5: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:35:18.77 ID:JpBZxNDY0
まずは事情聴取。
紬「昨日エミリーさんとプリンを買いに行ったのです……。冷蔵庫に入れておいたそれをさっき食べようとしたらいつの間にかなくなっていて……。ごめんなさい、この程度のことでお騒がせしてしまって」
紬さんが楽しみにしていたプリンは超がつくほどの有名店の看板メニュー。
6: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:36:01.57 ID:JpBZxNDY0
百合子「んーと……」
この冷蔵庫は私用も兼ねていて、みんなのお菓子やジュースが並んでいる。
どのお菓子にも誰かに食べられないようそれぞれの名札がついてある。
7: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:37:10.50 ID:JpBZxNDY0
……?
なんだろこの違和感
お菓子を手に取って名札を確かめてみる。
8: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:38:27.63 ID:JpBZxNDY0
むむ……謎は深まることばかり。
思考を深めてみる。多分、私なりの推理方法。
私は登場人物になりきって想像を広げるのが得意、だったら犯人の視点に立ってみては?
9: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:39:11.09 ID:JpBZxNDY0
……視点を追加しよう。小説だと犯人が複数いて共犯ということもたびたびある。
剥がした人物と食べた人物は別人だったとすれば……?
Aが名札を剥がす。Bはお菓子を食べたとする。そしてAが貼り直す。
10: ◆z80pHM8khRJd[saga]
2017/07/15(土) 01:40:27.61 ID:JpBZxNDY0
冷蔵庫を開ける。どのお菓子には名札は貼られていない。
名札を貼ることが常識なのにそれがされていないってことは、外部の人のお菓子かと思って警戒するんじゃないかな。
例えばプロデューサーさんが取引先にお渡ししたり、たまに来る記者さんが自分用に置いていったりしたり……。
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