35:名無しNIPPER[saga]
2017/07/14(金) 12:54:24.40 ID:/hTVOKN20
翌朝
冒険者男「んん・・・・あぁ・・朝か・・・」
森の仙人(魔王)「おぉ目が覚めたか冒険者男よ!」
冒険者男「あ、はい!おはようございます!」
森の仙人(魔王)「そんな畏まらなくてよいよい!ハッハッハ」
森の仙人(魔王)「朝食も用意してあるから食べるといい」
冒険者男「おっしゃあああああああ!!!あっ・・いや・・・ありがとうございます・・」
森の仙人(魔王)「よいよい!どんどん食え!そうすれば私の様に立派になるぞ!ハッハッハッハ」
冒険者男「!!いただきます!!ムシャムシャモグモグ」
冒険者男「あーやばい・・まじで旨い・・・なんなんだこれ・・・」
冒険者男「見た目は普通のスープなのに・・・この何とも言えない旨味が・・・たまらん・・ズルル」
森の仙人(魔王)「・・・話は変わるのだが・・・」
冒険者男「はい?ッズルルウメェ・・」
森の仙人(魔王)「私のあくまでも予感だが、勇者の素質を持つ者がまた現れているかもしれぬ」
冒険者男「そ、素質です・・か?・・」
森の仙人(魔王)「私がまだ人間と争っていた頃は、選ばれし者などと呼ばれていて」
森の仙人(魔王)「魔王を倒す・・平和をもたらす者であるとされていたが」
森の仙人(魔王)「私はそうではないと思うのだ・・」
冒険者男「と、言いますと?・・・」
森の仙人(魔王)「世界を変える力を持った者・・・」
冒険者男「世界を変える力・・・・」
森の仙人(魔王)「私の先代の王はまさしく魔王に相応しく」
森の仙人(魔王)「一時は人間をあと少しで侵略するところまで滅ぼした・・・」
森の仙人(魔王)「しかし、同じく先代の勇者が現れ魔王を倒し、世界を二つに分けたのだ」
冒険者男「魔界と人間界ですか?・・」
森の仙人(魔王)「うむ、その通りだ元々は同じ緑の大地に住む種族の違う同士のただの生き物だったが」
森の仙人(魔王)「勇者の力により、魔界という同じ大陸でありながら別次元への入り口を作り」
森の仙人(魔王)「そこへ我々魔族の先祖達を追いやったのだ・・・」
冒険者男「勇者の力は凄まじいのですね・・・」
森の仙人(魔王)「うむ・・だが私の出会った勇者はその様な力は無かった」
森の仙人(魔王)「単純に人の身でありながら、肉体を鍛え切磋琢磨仲間と冒険しながら」
森の仙人(魔王)「私の城へやってきた、ただの人間だ」
森の仙人(魔王)「しかし、世界は変わった。彼の力によってある種変貌を遂げたのだ」
冒険者男「魔族と人類の共存ですね・・・」
冒険者男「しかし、だとしてもその素質を持った者を探すのは困難なのでは?」
森の仙人(魔王)「安心せい、お主は大陸を端から端まで旅をするのだ」
森の仙人(魔王)「必ずや現れる。勇者とはそういうものだ」
冒険者男「え・・・?私が探すんですか?」
森の仙人(魔王)「世界を知りたかったのだろ?重要な歴史の話をした代金だ」
森の仙人(魔王)「きちんと払ってもらうぞ」
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