40:名無しNIPPER[saga]
2017/07/22(土) 23:27:48.51 ID:NlBQtPKPo
イヴはもはや、半泣きだった。
猛烈に嫌な予感がした。
俺はイヴに喰いちぎられてボタンの失われたパジャマの袖へと視線をやる。
そう、『喰いちぎられた』のだ。
イヴの口の中に、ボタンは入っていったのだ。
「お前……まさか……」
「だって、だって……『ぺっ』てあなたの前でボタンを吐き出すのなんて、はしたないじゃないですかぁ!」
野獣のようにボタンを喰いちぎるのははしたなくないと申すか。
……なんだか頭が痛くなってきた。
「……まぁ、それはそのうち出て来るだろう。だからだな、今は俺の――」
どこから出てくるのか、そんなことは置いておく。
もはや、置いておかないとやってられなかった。
「いや」
「話をだな――」
「いやぁぁ、ですぅぅぅ!」
イヴは俺に背中を向けると、叫び声をあげて走り出した。
「えぇ……」
突然の出来事に頭が追いつかない。
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