41:名無しNIPPER[saga]
2017/07/10(月) 23:00:49.50 ID:otTlPJINo
「で、でも。例えば、私は泰葉さんも一緒にいると安心できて大切な人だなって思っていてっ」
「悠貴ちゃんにそう言ってもらえるのは嬉しいですね。可愛い後輩ですから♪」
泰葉さんだけじゃ、ありません。
芳乃さんや涼さん、肇さん、茄子さん、響子さん、きらりさん……とかとか。
私はみんなが、みんなのことが同じように好きだと思うのです。
たくさんある好きの中に、トクベツな好きがあるのかどうか。
自分のことを少し知っても、それが私には分からないままです。
ヒロインがキャプテンに向けるあの気持ちとは違うような気がして。
私が話を続けても、泰葉さんは優しく笑ったままでした。
溢れるように出てくる気持ちを、時々頷いて、ただ静かに聞いてくれていました。
「まぁ、恋は考えるものではなくて、落ちるものと良く言いますからね」
やっぱり泰葉さんは『センパイ』だ。
3歳違うだけで、どうしてこんなに大人っぽいんだろう。
高校生になったらみんな恋が分かるんだろうか、そんなことを思って。
つい尋ねてしまった。
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