【剣神】姫「疲れた、おんぶして」勇者「はいはい」
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110: ◆WslPJpzlnU[saga]
2017/07/12(水) 08:38:41.84 ID:oS1PAypZ0
━━━━ 【 な・・・にィッ・・・!? 】
巨竜が初めて驚愕の音を漏らす。
それもその筈だった。
ラダトーム城を見下ろしていた自身の視界が、気付いた時には火柱で赤く染まる夜天を見上げていたのだから。
直後に襲って来る顎の鈍痛、脳を揺さぶられた事で全身が麻痺する感覚。
勇者「……落ちろ、ドラゴン」
続く、年若い男の声。
凄まじい衝撃を受け巨竜が手放した姫を抱き止めている。
━━━━ 【 貴様・・・一体何者だ 】
尋常ならぬ膂力に加え、数百年の安寧というぬるま湯に浸かっていた人間とは思えない冷静さ。
巨竜が数瞬の空白の後に地上へ落下しながら脳裏を過ぎたのは、アレフガルドに落ちてきたという伝説。
その名は、勇者だった。
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