小日向美穂(27歳)「ねぇ聞いて、素敵な人生を歩んできたの」
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13: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:42:03.17 ID:EEAT6ERxo
「まるで同窓会だね」

 ふと熊本にいた時のクラスの同窓会の案内が来ていたことを思い出す。今までは忙しさから欠席に丸をつけていたけど、そろそろ一度くらいは顔を見せたいな。

「コホン。積もる話もあると思いますけど、レッスンは厳しくいきますからね! 姉よりは優しいだろうと思わないでくださいよ?」
以下略 AAS



14: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:42:30.90 ID:EEAT6ERxo
「「「かんぱーい!!」」」

 どんなお仕事よりもハードだった気がした地獄のレッスンを終えた後、疲れを全部吹き飛ばすように私たち3人はグラスをぶつけました。思えば。3人でお酒を飲むなんて初めてかも。前に集まった時は響子ちゃんが出産して間もない頃だったし。

「んん??!」
以下略 AAS



15: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:43:25.92 ID:EEAT6ERxo
「ところで。2人はぁ、最近恋してますかぁ?」

「!?ゲホッゲホッ」

 思わず噎せそうになってしまうもお酒を吹き出さないように何とか堪えて飲み干す。
以下略 AAS



16: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:44:08.54 ID:EEAT6ERxo
「むぅー、それ私に対する当てつけですかぁ?」

 つまらなーい、と言いたげにほっぺたを膨らます。まるで有名人のゴシップを期待していたみたいだ。

 思えば。私たちと同時期に活躍していた子達はガードが固いのか浮いた話はほとんど聞かない。美嘉ちゃんだってそうだ。世界で活躍するモデルときたら誰もが羨む大恋愛をしてそうなものなのに、今でも意外とウブなところがあるし。人のことはあまり言えないのだけど。
以下略 AAS



17: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:44:44.84 ID:EEAT6ERxo
「すぅ、すぅ……」

「ごめんな卯月、美穂。響子が迷惑かけたみたいで」

「そんな! 迷惑だなんて。楽しい女子会ができましたよ! ね、美穂ちゃん」
以下略 AAS



18: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:45:20.35 ID:EEAT6ERxo
「そういえば、娘さんは?」

「あの子なら心配いらないよ。アイドルのお姉さんたちがいつも遊び相手になってくれているし。ファンも多いんだぞ? 流石は俺と響子の子だな! うん」

「ふふっ、子煩悩ですね」
以下略 AAS



19: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:45:48.38 ID:EEAT6ERxo
 ピンクチェックスクール再結成のニュースは瞬く間に広がっていき、日に日に周囲のボルテージが高くなっていくのが目に見えて分かりました。

 ステージに向けての私たちの熱も高まっていき、いつしか私と響子ちゃんはあの頃と全く同じ、とまでは言いませんがアイドルとしての自分を取り戻せました。

「なんだか、若返った気がするな」
以下略 AAS



20: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:46:34.01 ID:EEAT6ERxo
「はい! それじゃあ今日もレッスンを始めましょう!」

 青木トレーナーの指示に従ってステップを繰り返す。

「あっ、すみません。靴、ダメになっちゃったみたいで。変えてきます」
以下略 AAS



21: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:47:21.65 ID:EEAT6ERxo
「頑張ってるあの子を応援したい」


「でも、自分の力で成し遂げないと」

以下略 AAS



22: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:48:04.13 ID:EEAT6ERxo
「よう、美穂。相席いいか?」

「プロデューサーさん。良いですよ」

 映画の収録までの時間を局内のカフェで過ごしていると目の前の席にプロデューサーさんが座っていました。
以下略 AAS



23: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:48:41.60 ID:EEAT6ERxo
 初恋、と呼ぶにふさわしい感情を自覚するようになるのにそう時間はかかりませんでした。あの歌の歌詞を引用するならば、素敵な恋をしていたんだと思います。だけどそれを言葉にして伝える勇気はまだまだなくて。出したかったラブレターには切手を貼ることが出来ず、気が付けば彼の前には誰よりも愛おしい女の子がいたんです。

「プロデューサーさん」

「ん?」
以下略 AAS



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