劉備「ジャンヌ・ダルク助けるぞwww」サトシ「分かったぜ!」
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49: ◆vfNQkIbfW2[saga]
2017/07/13(木) 22:34:20.04 ID:D6IWTJA50
???「ギャーオ!!」

ジャンヌ「ん!?」

サトシ「は!?」

二人の視線が上空へ向けられる。
甲高い奇妙な鳴き声が激流の音に紛れてはっきりと聞こえた。

サトシ「ジャンヌ、あの山だ! 目の前にそびえる、剣山みてぇな山の上にファイヤーがいるぞ!」

ジャンヌ「ファイヤー!? どこどこ? あッ……」

燃えていた。
たてがみ、翼、尾羽に至るまで全てが赤く燃え盛っていた。
羽ばたくごとに、火の粉がキラキラと黄金色の輝きを放つ。
山の端に沈みゆく太陽を背に飛ぶファイヤーは、まさしく太陽神そのものであった。
時折口から吐き出す桃色の炎。あれは老人の言っていた三昧真火であろうか。
恐ろしい火勢だ。万の軍勢も一瞬で消し炭にされてしまうに違いない。
ファイヤーは日没と共に、東の空へと消えていった。

サトシ「スゲェもん見ちまった……。なぁ、ジャンヌ。ゲッコウガに掴まって岸まで来いよ」

ジャンヌ「バトルの決着は、ひとまずお預けってことでいいのね?」ザパッザパッ

サトシ「煮え切らないバトルは好きじゃないが、今それどころじゃないんでな。まだ瞼の裏に焼き付いてるぜ。ファイヤーの姿がよ」

ジャンヌ「GETしたい?」ブルブルッ

サトシ「もちろんさ、俺がGETしないで誰がGETするんだよ! よし、出てこいムクホーク、オンバーンッ!」

ジャンヌ「ちょっと待った!」

サトシ「どうしたんだ急に。まさか、伝説のポケモンなんでGETすんのが憚られるってか?」

ジャンヌ「サマルカンドのお爺さんからね、ファイヤーはトゥルファン地方の火焔山に棲んでると聞いたの」

サトシ「トゥルファン!? かなり距離があるじゃねぇか! 多分ムクホークでも一週間以上はかかるぜ」

ジャンヌ「時間がかかるなら、行くのは止めるべきよ。私だってファイヤー欲しいけど、劉備さんや諸葛亮さんもいるわけだし。自分だけ勝手に遠出するのは、いけないと思うわ」

サトシ「そんなノロノロしてたら他の誰かにGETされちまうだろ! 近くまで来ていた今勝負を賭けるのが普通なんだよ!」

ジャンヌ「そう……よく分かった。私は行かない。先にポケモンセンターまで帰ることにするわ。怪我しても知らないから」プイッ

サトシ「クハハ、怪我なんぞするわけがなかろう! いけ、ムクホーク! そらをとぶッ!」

ムクホーク「ケーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン」バサバサッ

その夜、全身に大やけどを負った少年がポケモンセンターに運ばれてきたのは語るまでもない。


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