7:1 ◆0NR3cF8wDM[saga]
2017/06/28(水) 20:22:36.82 ID:OXNr9JoL0
――泣くことはたやすいけれど――
――悲しみには流されない――
それは
今まで聴いたことのない
とても、美しい歌声でした。
そして、どこか、寂しさを感じる歌声でした。
――恋したこと この別れさえ――
――選んだのは 自分だから――
ぐるぐるしてた私の頭の中を、すっと一本の矢が通ったような感覚。
自然と、私は座っていたベンチから立ち上がり、声の持ち主を探していました。
さっきまで自分が何を考えていたのかも、忘れて。
――群れを離れた鳥のように――
少し離れた所でしょうか。
ベンチから見渡せる範囲には、歌っている人は見当たりません。
ふらりふらり、声のする方へ。
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