4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/06/28(水) 16:04:33.46 ID:eGu2kL/YO
魔王様は小さい頃から聡明で、優しい人だった。
スライム族は原始の魔物に近く、言葉も喋れないような固体が多い。そういった背景もあって、あの頃はペットとしてスライムを飼うのがブームとなってたから、ご多聞に漏れず、僕もペットとして見込まれて作り出されたんだろう。
だけど魔王様は決してペットとして僕を見なかった。大切な友達として扱ってくれた。執事さんが拘ってくれたお陰で、僕は高い知能を有していたから、魔王様が対等な立場で接してくれるのはとても嬉しかった。
遊ぶ時も必ず僕に、何して遊びたい?って聞いてから遊び始めるのが常だった。だけど段々と僕は気を遣ってくれる事に申し訳なさを感じるようになった。僕には魔王様みたいな手足が無いし、体も未熟だったから、外で駆けっこや鬼ごっこが出来ない。出来ることと言ったらお喋りをするか、家の中で一緒に本を読む事くらい。自分が情けなくて仕方なかった。
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