23:名無しNIPPER[sage]
2017/06/25(日) 22:47:29.44 ID:mht4CVJf0
「百合子さん……。ココア、飲む…………?」
「あっ、良いの?」
「うん…………」
それは嬉しい申し出だった。失礼して、杏奈ちゃんのコップを手にとって一口。
うーん甘い。やっぱり女の子だから、甘いものが好きなんだよね。
「ゆ、百合子さん……」
そんな風に甘味を堪能してると、杏奈ちゃんが顔を赤く染めて声をかけてくる。どうしたんだろう。
「? どうしたの、杏奈ちゃん。もしかして、飲みすぎた?」
「そ、そうじゃ……なくて…………うぅ」
杏奈ちゃんは少しだけ言い淀んで、改めて口を開く。
「か、間接キス……だね…………」
「あ……」
杏奈ちゃんの頰の赤色が私に伝わってしまったように、私の頰も熱を持っていく。
なんとなく言葉が見つからなくて、手元のコップに口をつける――馬鹿に甘い、あっ。
「だ、だから……百合子さん…………!」
「ご、ごめん。杏奈ちゃん!」
それから杏奈ちゃんのお母さんがやってくるまで、何を話していたのかまるで思い出せなかった。
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