230:名無しNIPPER[saga sage]
2017/06/29(木) 01:03:33.93 ID:mwOZ0t6Co
「追い掃うことはできるか、アイリス」
(アイリスだけでは不可能かと……)
「ご主人、あたしにも血を……枷を外させて!」
「そうだな……芙蓉も一緒に……それしか」
「ダメです真様! それ以上血を失っては真様の命に危険が……!」
真が鬼と解決策を論じている間、梓は穂乃果と真姫の様子を観る
「……穂乃果ちゃんには傷もないみたい。ひとまず安心かな」
「すぅ……すぅ」
「あとは……西木野さん?」
「……」
梓の呼びかけに真姫は応えない
じっと横たわった状態で虚空を見つめていた
「いけない、早く病院へ――」
真が警告する
「梓さん、動かないで!」
「え――?」
声のした方へ視線を向けると、死神が鎌を手に歩みだしていた
(葵お姉さま、芙蓉お姉さま、アイリスの後ろに)
「じゃ、遠慮なく〜」
「葵姉さん! 妹の背中に隠れるなんて!」
「いや無理っしょ。死神とか無理っしょ!」
「さっき蹴り飛ばしてたじゃないか、もう一度やってみせてくれ」
「ひっで! ご主人ひっで!! 鎌持ってる死神にもう一度って!?」
「やっぱムリだよな……冗談だって……」
いつもの調子で会話している鬼たちを見て、死神は語り掛ける
「時間が無いんだ、皆殺しで行くよ」
なぜか理解できないといった表情をしている死神が鎌を振り上げながら近づいてくる
振り下ろした時、誰かが死ぬという理屈はアイリスだけじゃなく、他の者も理解していた
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