111:名無しNIPPER[saga sage]
2017/06/25(日) 06:31:41.00 ID:Sez8j5keo
『わたしの対なる者か、あるいはその類の者……じゃろうな』
男「……マジか」
『思ってる以上に悪い状況かもしれん。用心に用心を重ねておかねばならんぞ』
男「犯人逮捕は難しいか?」
『いや、証拠品の手紙があるのじゃろう?』
男「そうだ……だから、電話したんだ」
『葵か……。しかし、一人でそこまで行くのは……』
男「無理だな。だから、芙蓉と一緒に来てほしかったんだが……」
『ふぅむ……。芙蓉も芙蓉で、この土地から離れたことないからのう……。
主であるお前となら出ることは可能かもしれんが……』
男「やっぱり、俺が一度帰らないといけないのか……」
『そうじゃな。証拠品を管轄外へ持ち出すのは論外じゃろうし』
男「あぁ、それは梓さんも言ってる」
『ならば急いで戻ってこい。今、犯人に対抗できるのは、お主の力しかないかもしれんのだからな』
男「わかった」
『あ、待て。今って秋葉におるんじゃろ?」
男「そうだけど?」
『ついでにパソコンのパーツ買ってきてくれんか? やっすくて性能のいい――』
プツッ
男「ふぅ……。全部俺たちの思い過ごしであればそれが一番いいんだが」
……。
男「あぁ、今すぐ帰る。梓さんにも連絡しておくけど……」
……。
男「多分、明日には戻ってこれると思う」
……。
男「友達を守るんだ、アイリス」
……
…
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