男「住み込みメイドとな?」 女「なんなりとお申し付けください、ご主人様」
1- 20
2:名無しNIPPER[saga]
2017/06/23(金) 21:41:07.24 ID:VTkQAKNso

女「どうぞ」


ダイニングテーブルにティーカップが置かれる
紅茶の良い香りが漂い、それを口につける

うん、うまい


男「で、何してんの澪ちゃん?」

女「はい。 メイドの修行を積み、一人前となりましたので蓮様のお世話をさせて頂くこととなりました」

男「意味分かんないけど」

女「旦那様のご指示であります」

男「クソ親父ィ!!」


実家はまさに大富豪だったと誇張なしに言える
日本人ならその会社の名前を聞いたことがない人はいないと言うほどの大企業で、俺はその御曹子だ
子供の頃から大人達に囲まれる堅苦しいパーティやら、いい大人になるための高等教育に嫌気が差し、高校卒業と同時に家を出て、今ではただの会社員だ

だが稀に親から連絡が来たり、知らない間に口座に大量に金が入っていたりと過保護な両親と縁を切れないでいる
まぁ両親は俺が好き勝手にやっているのを許してくれているし、無理に家族の縁を切るのもあれだろう

だがこんな突拍子もないモノ、というかメイドを送らせてきたのは初めてだった


男「別にメイドとかさ、いらないから帰りなよ澪ちゃん」

女「お断り致します」

男「あのさ、男の一人暮らしの家に入り込むの不味いでしょ」

女「私は蓮様を信じておりますので」

男「あのさ、俺一人暮らしでもやっていけるんだよ? 親父に言われなくても平気だから」

女「洗濯物と洗い物が溜まっておりました」

男「そんな心配されるようなことはないよ」

女「私がいれば心配どころか安心して頂けるかと」

男「これ以上親の世話になるつもりなんてない訳」

女「私がやらせて頂きたいのです」

男「俺は一人で……

女「嫌です」

男「…………」


メイドの澪(みお)は断固として譲る気配はないらしい
俺の発言をことごとく秒殺で否定していく


この子とは知らぬ仲ではない
澪は実家の住み込みのメイドの娘で、昔はよく遊んでやった

俺がこの子の5歳上でお兄さんとしてよく遊んだりしたものだ
だが俺が中学、高校と歳をとっていくにつれて徐々に遊ぶこともなくなっていた

その頃には澪がメイドの仕事も始めていて、友人というより主人と召使いという立場がはっきりとしてしまってなんだか取っ付きづらくなってしまったためだ

それが再びこのような形でまた近づくことがあるとは思わなかった




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
32Res/32.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice