北沢志保「あなたと黒猫、あるいは私」
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2:名無しNIPPER[saga]
2017/06/23(金) 00:07:09.70 ID:MYMtcl9/0
 そうやってプロデューサーさんが手を伸ばすと、「にゃっ!」と猫はプロデューサーさんから離れようとしているのか、私の腕の中で身をよじらせる。

「……シャワー、嫌いなんですかね」

「そうかもな。こいつ、野良じゃないのか?」

「首輪は付けていませんが……」

 どうなのだろうか。しかし、考えても仕方がないように思える。

「そう言えば、その猫、どうするんですか?」

「どうするって?」

「飼うのか、飼わないのか」

 無責任な優しさで連れてきただけなのか、どうなのか。私が尋ねると、プロデューサーさんはうーんと考え込み、

「こいつが飼い猫だった可能性を考えて一応飼い主を探しておくとして……見つからなかった場合は、俺が飼うよ」

「……そんな簡単に決めていいことなんですか?」

「簡単ってわけでもないが……まあ、連れてきちゃったからには、な」



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