7:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:03:12.10 ID:XGvacbon0
「こんな場所、心当たりなんぞ聞かないさ。
さっさとそのブリキ男を“ぶっ殺して”、報酬をもらう」
涼は口を、横に大きく裂いた。
8:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:03:51.98 ID:XGvacbon0
霊がこの世に現れるためのセオリーがある。
それは依り代が必要だということ。
生前大切にしていたもの。
9:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:04:19.41 ID:XGvacbon0
また霊は、死霊と生霊、あるいは付喪神の三種に分けられるが、
依り代の場合と同様で、生霊の強さは脅威的である。
そうなれば、もはや霊を構築する
10:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:04:46.95 ID:XGvacbon0
出たとこ勝負か。
深夜2時、松永涼は病棟の中をぐるぐる歩いていた。
ブリキ男を迎え撃つためだ。
11:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:05:21.02 ID:XGvacbon0
涼がちょうど、本田未央の病室の前を歩いた時、
前方20m先に、相手が現れた。
除霊は如何にして行う?
12:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:06:58.31 ID:XGvacbon0
しかしブリキ男は微動だにしなかった。
硬すぎる。
涼は確信した。
13:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:07:26.33 ID:XGvacbon0
だが、その小梅は涼のすぐ近くに来ていた。
ちょうど、ブリキ男を挟んで反対側。
「小梅…依り代が近くにあるのか…」
14:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:08:19.20 ID:XGvacbon0
完全な個室。寝台。そこに横たわる未央。
小さな本棚。中には漫画本が数冊。
棚の上には、『オズの魔法使い』の絵本。
15:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:08:55.62 ID:XGvacbon0
翌日、白坂小梅は院長に、
臓器提供者についての情報を要求した。
「臓器提供は匿名で行われるきまりになっているから、
16:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:09:33.28 ID:XGvacbon0
1つはブリキ男が、実は院長の生霊であるということ。
意識の表層は娘のことを心配しているが、
深層心理では、自身の負担となっている未央を疎んでいるのではないか。
17:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:10:00.97 ID:XGvacbon0
臓器提供者、院長。
果たしてどちらがブリキ男なのか。
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