【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜
1- 20
89: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/06/27(火) 19:09:32.93 ID:c8riKZqL0
===

 攻勢一転、窮地に立たされた奈緒が握った拳に力を込める。

 二人が回転中に足を引っ掛けられて転ぶとか、
 回っているうちに目を回してしまうとか、果てはバターになるだとか……。

 海美たちのコンビネーション攻撃には、確かに幾つも穴があった。

 そしてまた、その穴を突かれた時には自分がサポートできるよう、
 奈緒は幾通りもの選択肢を予め用意していたのである。

 にも関わらず、目の前に立つ春香はそんな弱点を
 突くまでもなく正面から海美たちをいなして見せたのだ。

 さらには地面から拾い上げた電磁棒で、
 嬉々としながらトドメを刺すことも忘れない。

 真、情け容赦のない所業である。

 こんなことになってしまってはさしもの奈緒も戦意喪失。
 唖然と成り行きを見守るか、今すぐこの場から逃げ出すか……。

 いくら奈緒が手練れと言えど、それは策謀面でのこと。
 剣技冴えわたるひなたあいてに、銃一丁では分が悪い。


「それじゃあ奈緒ちゃん悪いけど……道、開けてくれるよね」

 武器を構えた春香とひなたに迫られて、奈緒が一歩後ろに身を引いた。

 仲間を捨てて逃げるのか! と野次を飛ばすならば筋違い。
 彼女はそもそも傭兵アイドル、命大事にお金がその次、勝てる戦はしない主義。

 とはいえ、真打ちとは常に遅れてやって来るもの。

 春香の読みが甘かったと言えばそれだけだが、
 奇襲とは、襲撃とは、本来万全の準備を持して行うものだ。

 ……例えばそう! 相手が一筋縄でいかない標的であると事前に分かっているならば、
 確実に仕留められるだけの戦力を投入するのが戦場の理。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
124Res/134.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice