6:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 01:09:24.02 ID:smyUCZOA0
海から見る淡島の岸は、海上の明かりと屋台の電飾で輪郭がぼやけて見えた。
私たちは曲に合わせて足を運ぶ。
「「「あっちから こっちから よっといで――――」」」
くるくると回るたび、暖かいオレンジ色の光が尾を引いた。
曜ちゃんと目が合った。
にこりと笑いかけてくれた。
私は妙な気分を抱えたまま、また回った。
蝶が飛んでいた。
私の持つ提灯の近くを、ひらりひらりと舞っている。
思わず目で軌跡を追おうとして、今度は梨子ちゃんと目が合った。
集中しなさいと目が言っている。
なぜか心がざわついた。
また梨子ちゃんの言葉が頭をよぎった。
――2人は、どうしてここにいるんだろう。
もし、2人が。ううん、皆が。
もし、もし―――
329Res/260.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20