千歌「私のぴっかぴか音頭・タイムトラベル」
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243:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 04:02:53.33 ID:smyUCZOA0


『『千歌さん』』


声が聞こえる。

天使の羽のような、本のページをめくる音のような、しなやかで、静かな声だった。


『ずっと思っていたの。もし、堕天使じゃなかったら、もし、中学で普通な私になっていたらって』


『教室で何でもない話をしながら盛り上がって、はしゃいで、騒いで。そんな私もあったんじゃないかって』


『でもね、そんなことを想うとき、一緒にいるのはあの2人なのよ。それと、変な格好をしてまで追いかけてきてくれた、千歌さんたちなのよ』


『だから私は、自信を持ちたい。今までの自分に、今までの時間に、育った景色に。きっとそれは、美しいはずだから』







『ずっと思ってたずら。もし、小説なんか書いていたら。もし、スクールアイドルにならなかったらどうなっていたんだろうって』


『皆の足を引っ張っちゃうことも、なかったのかな。練習やライブで迷惑かけちゃうことも、なかったのかなって』


『でもね、善子ちゃんとルビィちゃんが――2人がいるから。友達に憧れて、友達に手を握ってもらったから。世界を見せてもらったから』


『だからマルは何度でも、ふらふらふらふら、この世界に入り込んでしまうんだって、そう思うな』





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