231:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 03:52:23.88 ID:smyUCZOA0
――――
文芸部室は、既に足元もよく見えないくらい真っ暗だった。
息を整えて入ろうとすると、善子ちゃんが恐る恐る部屋の奥に踏み込んだところだった。
善子「花丸……?」
花丸「……」
花丸ちゃんは背中を向けて椅子の上に体育座りをしていた。
善子「あの、はなま――」
花丸「善子ちゃん」
花丸「マルは、ダメずらね」
善子「え……?」
花丸「『アイドルが大好きな友達』のこと、困らせて。『小さい頃に憧れたアイドル』のこと、傷つけて」
花丸「マルは、やっぱりただのマルだったずら。『ハナちゃん』にはなれない、ただのマル」
善子「花丸……」
329Res/260.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20