220:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 03:45:15.10 ID:smyUCZOA0
◇―――――◇
コツコツと、2人分の足音が廊下に響く。
スピーカーからは、下校を促す鞠莉さんの声が流れていた。
私の前を歩く善子ちゃんは、ぼうっと廊下の壁を眺めていた。
花丸ちゃんと善子ちゃんは楽しそうだった。
このまま、スクールアイドルを始めてくれるかな。
揺れるお団子を目で追いながら、そう考えていた。
善子「……千歌さん」
千歌「なあに、善子ちゃん?」
善子「ありがとう」
千歌「へ?」
善子「今日、楽しかったから」
千歌「……そっか、よかった」
善子「でも、1つだけ教えてほしいことがあるの」
千歌「教えてほしいこと?」
善子「千歌さんは、どうして私を誘ったの?」
千歌「……」
なぜだか、その質問には答えたくなかった。
私が必死で隠してきたものがばれてしまうような、そんな気がした。
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