199:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 03:30:26.12 ID:smyUCZOA0
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千歌「お邪魔しまーす」
花丸「あ、ようこそ千歌さん!」
6月13日。文芸部の部屋を訪ねると、花丸ちゃんが迎えてくれた。
小説を見せてほしいと頼んでみたのだ。
千歌「急にごめんね」
花丸「ううん。読んでもらえてうれしいずら」
ごそごそと棚を漁りながら、花丸ちゃんが微笑む。
花丸「そういえば、千歌さんは文芸部室は初めてですよね」
千歌「え? 前に一緒に――っと、そうそう、初めて初めて」
花丸「ちょっと前まで先輩がいたんですけど……受験があるからって辞めちゃったずら」
少し寂しそうに、花丸ちゃんが椅子の背を撫でる。
「前」は、ルビィちゃんと2人でこの部屋を使っていた。
けれど、今は。
千歌「……」
ごめんと言いかけた口を閉じる。
文芸部からルビィちゃんを奪ったのは私だった。
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