75: ◆abNixJDlCk[sage saga]
2017/06/23(金) 23:54:22.56 ID:Kso5I1/I0
砂煙が収まり、そこにセイバーは立っていた。
しかし、全身はボロボロで、鎧はあちこちがひしゃげ、明らかに致命傷を負っている。
英霊の座に帰るのも時間の問題だろう。
「―――フ。知らず、私も力が緩んでいたらしい。最後の最後で、宝具の暴発などで手を止めるとはな。
聖杯を守り通す気でいたが……結局、どう運命が変わろうと、私一人では同じ末路を迎えるということか。」
「あ?どういう意味だそりゃあ。テメエ、何を知っていやがる?」
セイバーの言葉に、キャスターが反応する。
「いずれ貴方も知る、アイルランドの光の御子よ。
グランドオーダー―――聖杯を巡る戦いは、まだ始まったばかりだという事をな。」
「オイ待て、それはどういう……おぉお!? やべぇ、ここで強制帰還かよ!?
チッ、納得いかねえが仕方ねえ。ボウズ、嬢ちゃん、あとは任せたぜ!
次があるんなら、そん時はランサーとして喚んでくれ!」
そう言ってセイバーとキャスターは光の粒子となって姿を消し……いや、キャスターはギリギリで杖を立香に投げ渡した。
あの杖は、改造すれば礼装にもなるだろうし、召喚の触媒にも使えるだろうな。
「セイバー、キャスター、共に消滅を確認しました。……私達の勝利、なのでしょうか?」
『あぁ、よくやってくれたマシュ、立香君、ぐだ子ちゃん!』
終わり………か、本当にそうか?
さっきから立香の表情が険しい……まるで、今から何か悪いことがが起こることがわかっているような感じだ。
「ひとまず、聖杯を回収しましょう―――な!?」
「いや、まさか君たちがここまでやるとはね。計画の想定外にして、私の寛容さの許容外だ。」
マシュが聖杯を回収しようとした瞬間、男の声が響いた。
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