21: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 20:17:48.37 ID:5UUNa7QZ0
胸の鼓動は止むどころか、ますます強くなっていた。
あたしは一度、二度と深呼吸をして息を整える。
まだ鼓動は早いけど、さっきよりは落ち着いた。
なんだか初舞台の時を思い出した。あの時も、舞台を上がる前に扉を開けた。
あの時は、扉を開けたのは誰だっただろうか。よく思い出せない。。
みうみうか、くみちーか。
それとも私か。
ドアノブに手を伸ばし、扉を開いた。
思わず驚いてしまった。
プロデューサーも同じだ。どうやら丁度部屋を出るところだったらしい。
扉の前ではち合わせる形になった。
「どうしたんだ未央」
「あのさ、ほら。あの企画のこと」
普通に話そうと思ったのに、私の声は少しうわずっていた。なんだか嫌になってしまう。
もしかしたら、あーちゃん達と別れた時もうわずっていたのかも。
プロデューサーは目を細めたが、察しがついたようですぐ頷いた。
「ああ、ライブの奴か。ちひろさん、紙は渡さなかったのか?」
「そうじゃなくてさ。あれって、なんでもいいんだよね?」
「? まあな。基本的には」
「昔にやったユニットでも?」
「昔のユニット?」
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