101: ◆saguDXyqCw
2017/06/18(日) 23:03:38.97 ID:5UUNa7QZ0
「ちゃんと休まなきゃ駄目ですよ」
「大丈夫だって。元気印が目印の未央ちゃんですから。これくらいでへばってたらライブの時に全力は出せないよ」
「気持ちは分かるけど。サンノスのことで気負いすぎじゃない?」
「えっ」
私は言葉を詰まらした。
「未央、気にしてるんでしょ?」
「気にしてなんかないよ。むしろサンノスもあるから、私は頑張んなきゃじゃん」
「それを気負いすぎって言うの。手を抜けとは言わないけど」
「もう、本当に大丈夫だから」
「ふうん」
しぶりんは呟いてから、席を立った。
「あれ、ちょっと、しぶりん?」
「今日はもう帰ろ。しっかり休まなきゃ」
「大丈夫だよ。こうやって話すのも楽しいし、リフレッシュになるよ!」
「未央。リフレッシュもいいけど、体を休めるのも大事だからね」
結局、すぐにファミレスを出ることになった。
中身の減っていないコーラは、溶けた氷ですっかり味が薄まっていた。
「未央ちゃん、ゆっくり休んでくださいね」
別れ際、しまむーが手を振りながらそう言った。
確かに少し、疲れていた。
電車では坐りたかったけど、あいにく席は空いてなかった。
家についた私は、そのままベッドに突っ伏してしまった。指先一つ、動かす気にもなれない。
このまま眠りたかったけど、そうもいかなかった。
(お風呂入ってご飯も食べて……それに、宿題)
鉛のように重い体を起こして机の上を見た。昨日の夜、やろうと思ってやらなかった宿題が乗っていた。
アイドル業も大変だが、それを言い訳にサボるわけにはいかない。
全部を全力でやると決めたのだから。
お風呂に入った後、濃いコーヒーをいれて宿題に向かった。
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