千歌「カタストロフィ…か」
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10: ◆ddl1yAxPyU[saga]
2017/06/18(日) 00:52:07.16 ID:eX5gz9H+0



梨子「――あの、予定が入っているのでもう行ってもいいですか?」ギロッ


「えー、いいじゃん! その予定はキャンセルしてよ」ニタニタ

「私らと遊んだ方が楽しいからさぁ」



梨子は数人の男女グループに絡まれていた。

自分では地味だと公言しているが、どう見たって地味ではない

それどころか、モデルやアイドルをやっていると言われてもなんら疑問に思われない程の容姿であるのは間違いない。

内浦から離れた土地で暮らすようになってから、そこそこの頻度で知らない人から声をかけられるようになっていた。



梨子(……失敗した、どうして今日に限って下にスーツを着てきて無いのよ!)


「ほら、行こうよ!」ガシッ

梨子「っ!? 触らないで!!」バッ!



肩を掴んできた手を思いっきり叩き落とす

かなり強めに叩いたせいか、叩かれた相手の表情が険しくなった。



「…ってぇなあ! 軽く触っただけじゃん」

「ちょっとぉ……今のは無くない?」ギロッ


梨子「……何、私が悪いの?」

「当たり前じゃん? こっちは手ぇ出してないわけだし」


梨子(いや、思いっきり掴んだでしょ)


「ちょっとこっちが優しくしてるからって、調子乗り過ぎじゃん?」



三人の男がジリジリと距離を詰めてくる

普通の女性ならば筋肉質の若い男に詰め寄られれば恐怖で動けなくなるだろう。


ただ、梨子は“普通の女性”ではない

幾多の化け物との死闘を生き残った彼女にとって、彼らなどただの雑魚だ。



梨子(流石にスーツ無しじゃ力負けするわよね……掴まれる前に急所に叩きこんで即逃げる。よし、これでいこう)グッ



重心を軽く落とし、臨戦態勢に入る

その時――



「――桜内様…でございますか?」



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