3: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:12:34.41 ID:FNohgaRnO
久しぶりに”ここ”に来た気がする。数年前まで僕とレオナの部屋だったのに、今は僕1人しかいない。
レオナは僕と違う道に進んじゃったからここにはいない。だから、この部屋に僕1人って言うのも……始めてだった気がする。いつも、レオナと一緒だったから。
そんな部屋にはベッドが1つあるだけで、それ以外には特に何もない。昔はもっと色々あったのになあ。なんか寂しい。
4: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:18:24.51 ID:FNohgaRnO
「ドロ……さ……」
「……シー……!」
誰かに呼ばれてる。でも誰なのかよくわからない。あれ、なんだっけこれ。どっかで聞き覚えがある。
誰なのか全く思い出せない。……誰だ?
5: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:22:06.15 ID:FNohgaRnO
グゥ〜。
お腹の虫の音が鳴って目が覚めた。あれはなんだったんだろう。何か、何かあったような……。
そういえば、そろそろお昼か……。そういや、引っ越してからもんじゃ作ったことなかったなあ。
6: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:28:00.96 ID:FNohgaRnO
下に降りていくと、誰かが座っていた。あれ、鍵は閉めたはずなのに。
今日はお店はやってないことを伝えようと、近づいて見ると、頭にお団子が2つ。よく知ってる人だった。
「らぁら?」
「あ、ドロシーさん……」
7: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:32:39.50 ID:FNohgaRnO
そういえばもんじゃ作るために下に降りたんだった。らぁらいるけどどうしよ。
「そうだ!今からもんじゃ作ろっかなって思ってたんだけど、食べてく?」
「……うん」
「よっしゃ!」
8: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:38:58.93 ID:FNohgaRnO
もんじゃがうまく出来上がった。久々なのになかなかやるじゃん僕。
「ほい!お待たせ!ドロシー特製もんじゃだよ!」
「……ありがとう、ドロシーさん」
「おう!」
9: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 15:43:41.69 ID:FNohgaRnO
「……いただきます」
もんじゃを食べるらぁらを見るのは久しぶりで、昔はよく食べさせてたのになんか新鮮に思える。
「美味しい……」
10: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:03:10.69 ID:FNohgaRnO
「ううん!ごめん!なんでもない!」
そう言いながら慌ててらぁらは涙を拭う。
「……本当に?」
11: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:09:16.48 ID:FNohgaRnO
「ありがとうドロシー、じゃあ私帰るね」
「こちらこそありがとならぁら、気をつけろよ」
「……うん」
もんじゃを食べ終わったらぁらは家に帰るみたいで。普通にいつも通り見送る。
12: ◆2tw7Ji6IluEW[saga sage]
2017/06/17(土) 16:18:10.88 ID:FNohgaRnO
気がつくと僕はらぁらの手を掴んでいた。もう無意識だった。
「ドロシーさん、離して?」
「ごめん」
「ごめんって言うなら、離してよ」
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