13: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/06/16(金) 18:48:46.33 ID:owrHDoo50
・・・
リング上の夏樹はいまだに何がなにやら分からぬまま。
ただ夏樹は「何でこんなコトしてるんだろう」と審判を受け入れたことを少し後悔していた。
何が狂えばこれで身の潔白なり罪を償いなりができるのだろうか。
元々、夏樹はプロデューサーのことを疑ってはいなかった。
一連の事件には誰かの意図が絡んでいるような、ふわっとした違和感を夏樹は感じ取っていた。
そもそも自分が主審を引き受けたのはやけにバイト代がいいからで。
新しい録音機材がほしいときに、ちひろさんが示し合わせたようにこの話を持ってきたから「ラッキー」ぐらいにしか思わず引き受けただけで。
こんなことになるとは一切想定していなかった。
凛は何で泣いてるの?
プロデューサーはさっさと病院に行った方がよくないか?
足りないってなんだよもう十分だよ。
様々な思考が夏樹の頭を巡る。
しかし、一度引き受けた仕事は最後までやり通さなければという思いもある。
なら自分は最後まで、中立な立場でこの試合の審判をやり通すまでだ。
終わるまで、審判やってやるよ。
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