右京「聲の形?」
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47:名無しNIPPER[saga]
2017/06/16(金) 22:50:00.64 ID:tEL3Ffkj0


「担任の竹内先生。僕はあなたもこの補聴器を壊した人間の一人だと疑っています。」


「そんな…何で…俺が…」


「当然でしょう。
あなたは担任教師でありながら
このクラスで硝子さんの補聴器が8回も壊されていることを黙認していたのですから。」


右京が最初から怪しいと睨んでいたのは担任教師の竹内だった。

しかし何故児童ではなく担任教師を怪しいと思えるのか?

それは先ほど右京が目撃したこの6年2組の授業風景にあった。


「先ほどクラスの授業内容を拝見させて頂きました。至って普通の授業でした。」


「そりゃそうでしょ…俺は西宮に対して何もやましいことはしていません…」


「確かに授業は至って普通のもの。だからこそですよ。
このクラスには難聴の硝子さんがいるのですよ。
それなのに先生はその配慮もせずに黒板への板書と教科書の朗読を当然のように行った。
これでは硝子さんが授業についていくことは難しいのではありませんか。」


右京が先ほど目撃したこのクラスでの授業風景を見ればそう思うのも無理はなかった。

口頭だけで説明しても難聴の硝子には授業の内容は理解出来るとは言い難い。

それなのに竹内はそんな硝子を気にせず授業を進めた。

つまりこのクラスでは硝子に対する配慮は一切なされていない。

それは竹内もまた硝子を疎んじているということだ。


「子供たちは無理ですが
大人である竹内先生なら同意していただければすぐに調べられますよ。
どうですか。疑惑を晴らすためにもそれに子供たちへの手本としても調べてみては…」


動揺を露にする竹内を問い詰める右京だが実は当初からこの竹内を疑っていた。

何故なら竹内は担任教師であるにも関わらず

自分が受け持つクラスで硝子の補聴器が8回も壊されていたことを見過ごしていた。

普通に考えてこんなことはありえない。

自らのクラスでそんなことが行われていれば必ずどこかのタイミングで気づくはず。

それなのに母親が学校に訴えるまでそのことが明るみにならなかったことを踏まえると…




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