6:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:26:45.04 ID:QGJWhS0A0
ロコ「あとは……自己表現のためですかね」
P「自己表現?」
ロコ「イエスです。プロデューサーもグラッドとかサッドとか……」
7:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:28:48.47 ID:QGJWhS0A0
ロコのアートをのぞきこんでみる。真面目に話してくれたロコには申し訳ないが,様々な色の絵の具で画用紙に書き殴ったようにしかみえない。
うーんと首を捻っていると,ロコが思いがけない言葉を言ってきた。
ロコ「大丈夫です。ロコの気持ちが全部理解できなくても……。そもそもロコも一生懸命あれがいいかな……これでいいかな……って考えながらちょっとずつ進んでいるのです。それを一目見ただけで分かる!て言われちゃうと,ちょっと違うかなって」
8:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:30:00.58 ID:QGJWhS0A0
ロコが驚いたように顔をこちらに向ける。
変なこと言ったか?
ロコ「それは……それはとってもうれしいです!ベリーベリーグラッドです! プロデューサーはそこまでしてくれるんですね」
9:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:31:08.66 ID:QGJWhS0A0
ロコ「プロデューサーがプロデューサーでよかったぁ……」
P「そんな大げさな……俺はアートの技術を教えたりできないからさ」
ロコ「ロコはプロデューサーにアートのスキルを教えてほしいわけではないんです」
10:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:32:37.18 ID:QGJWhS0A0
ロコ「ロコは多くのアートをクリエイトしてますが,ロコ自身もアートとしてアイドル活動に取り組んでいます。アイドルとしての得た経験がロコのブラッドになりミートとなるのです」
P「……俺はロコにそんな体験をさせてあげられてるか?」
ロコ「オフコースです!アイドル活動に取り組むからこそロコのアートがより進化し,アートが進化するからこそロコのパーフォーマンスもアップします。相乗効果ってヤツです」
11:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:33:37.68 ID:QGJWhS0A0
ある。
小学生のときの記憶。
多分,思い出したくなくて封印した記憶。
12:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:34:36.53 ID:QGJWhS0A0
ロコ「その顔は……あったんですね?」
P「かもな。忘れちまったけど」
P「なあロコ,自分より絶望的に創作がうまい人の作品をみたことがあるか?」
13:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:35:51.19 ID:QGJWhS0A0
ロコ「ありますよ」
……えっ?
ロコ「ロコよりずっとずっと上手い人たちのアートを見たことは何回もあります。でも……そのとき絶望したとしても,気付いたら筆をとっていました。とにかくクリエイトが誰よりも好きなんです。ロコは……この道を進んでいくしかないんです」
14:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:37:00.81 ID:QGJWhS0A0
P「なら俺も何か創ってみるかな」
ロコ「ホントですかっ!?さすがはロコのパートナーです。創作仲間が増えることはそれはそれはうれしいですっ」
P「みせないけどな」
15:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:37:53.87 ID:QGJWhS0A0
ロコ「それはさておき,記念すべきプロデューサーの創作再スタートはロコとのコラボでいきませんか?」
P「コラボって前も言ってたけど……アーティストにとって他人に筆を入れられることってすごく嫌いそうだけど」
ロコ「アーティストは頭が堅くてはやっていけません。……ロコにとってプロデューサーとのコラボはとても大きな喜びなんです」
16:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 14:38:47.49 ID:QGJWhS0A0
ロコに筆を渡され,改めてロコのアートをみる。
さっきまでは書き殴ったようにしか見えなかった作品だったが,今みると分かる気がする。
ロコの不安と喜びが……。
25Res/12.90 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20