P「橘が橘じゃなくなったら」
1- 20
2:名無しNIPPER
2017/06/13(火) 03:01:29.60 ID:7BtAPrvD0
ありす「ありがとうございます、Pさん」
そう言って彼女は俺に微笑む。この微笑みは今、俺だけに向けられている。
しかし、彼女の微笑みの全てを向けられる男は……俺ではない。
俺は控え室の扉に目を向ける。もうすぐ式が始まる。
新郎の彼も、隣の控え室から出て式場へと向かった頃だろうか。
彼に嫉妬がないと言えば嘘になる。俺は彼女のことを娘のように思っていたのだから……そう、娘のように思って……思って………………

本当にそうだっただろうか。確かに最初は彼女のことを娘のように思っていたはずだ。しかし、何年もの間二人で歩き続ける過程で、自分の中での彼女への思いも変化してきていた。
俺は、彼女を娘以上に思っていたのかもしれない。今まで隣に立ち続け、これからも隣に立ち続けている唯一の存在になりたかったのだろう。
しかし、彼女の隣に立つのは、俺ではなかった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
18Res/6.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice