29: ◆2mwK9kDO1Y[saga]
2017/06/12(月) 00:38:04.70 ID:G8eGESGkO
大分崩れてしまった彼女の浴衣を直してあげながら、僕はふと思いました
――妻の胸に、ホクロなんてあっただろうか?
それは余りにも小さなもので、近くで注視しなければわかりません
ですが……何度も妻と身体を重ねた僕が、彼女のそれに気が付かないはずがないのです
「ねえ、連れてって」
「ダメだよ……目立つじゃないか」
「良いでしょ……お願い」
上目遣いで頼み込む彼女は、頬が赤らんでいて、小悪魔、とでもいうような愛らしさを感じました
以前の妻は、僕に甘えるようなことは、しませんでした
「……温泉から戻ったら、たっぷり甘えさせてあげるから、ね?」
「むうー……わかった」
妻が変わってしまったのか……それとも、彼女は妻ではないのか
答えは、分かりきっていました
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