死んだはずの妻と出会った話
1- 20
12: ◆2mwK9kDO1Y[saga]
2017/06/10(土) 20:01:15.91 ID:EDLtVNMv0
「なあ」

「どうしたの? そんな、真剣な顔して」


「君は、一体誰なんだ?」


「誰って、そんなの決まっているじゃない。貴方の妻よ」

「そんなことは分かっている。だから聞いているんだ」


繰り返し、僕は彼女に問いかけます



「君は本当に、僕の妻なのか?」

「どうして、そんなことを聞くの?」

「だって君は……死んだはずじゃないか」


すると彼女は、僅かにも表情を変えないまま、呟きました


「……そうね。確かに、死んだわ」


彼女は苦笑すると、再び僕の目を見据えて言いました


「なら私は、幽霊ってことかしらね」

「馬鹿にしているのか?」

「気にする事なんてないわ。私は今、ここにいるんだから」

「そんな話、あるわけが……」

「それより、大丈夫? そろそろ会社に行く時間だと思うけれど」


腕時計をみると、いつも家を出る時間を、5分も過ぎていました


「……行ってきます」


僕は、何もわからないまま、日常に戻りました


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
85Res/56.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice