64:名無しNIPPER[saga]
2017/06/13(火) 00:04:37.91 ID:vSjkExNBO
小さい頃、パパに何度か連れていってもらったっけ。
ちょっと仄暗くて。美しく彩られた蛍光灯が印象的だった。
一人になりたい時とかは、何もせず、ただ泳ぐ魚達を見てるだけで落ち着くんだよね。
「はーい、着きました」
熱帯魚店の看板は、けっこう錆びれていた。
歳月を感じて、物悲しい。
「こんにちはー」
手動でガラス張りの引き戸を開ける。
先客が二人。40代くらいの女性と、私達と同じ歳くらいの男の子。
どこかで見たことがある気がした。
虚ろ気な瞳が、どこか危なっかしい。
「……アクア」
男の子がこちらをふり返り、聞こえるか聞こえないかの声量で呟いた。
「渡辺さんの所の、曜ちゃん?」
女性の方は、はっきりと私を見て言った。
「あ、はい、そうですけど」
誰?
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