25:名無しNIPPER[saga]
2017/06/11(日) 11:13:45.94 ID:Cywbi/sD0
家の近くのバス停へ降りた頃には、夜空に星がはっきりと輝いていた。
肌寒い夜風に二の腕をさする。
「あれ……」
桟橋の所に、人影。
「千歌ちゃん?」
月明かりにうっすらと寝間着姿の少女の姿が照らし出されている。
あんな所で何をしているんだろう。
不思議に思い、声をかけようとした所で、千歌ちゃんは走り出した。
海の方に向かって。
「え……え、うそ」
私は、まさかと思いつつも、急いで千歌ちゃんを追いかけた。
前にもこんな事があったような。
混乱する頭で、もう一度千歌ちゃんの名前を呼んだ。
「千歌ちゃん!!!!」
一瞬だけ振り返ったような気がした。
それも、本当に一瞬で、彼女はすぐに真っ暗な海の中に飛び込んでいった。
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