151:名無しNIPPER[saga]
2017/06/20(火) 02:18:32.27 ID:hVoKMaCTO
「もう、使わないからあげるよって」
中には白いCDが入っていた。
題名が書いてある。
『光る海』
梨子ちゃんの字。
「曜ちゃんと顔合わせずらいって、今日はこれ代わりに渡してって言われたんだけど、何かやらかした?」
「あ……う、うん」
なんて説明すれば。
「?」
千歌ちゃんが首を傾げる。
でも、あまり追及はしてこなかった。
「曜ちゃんに言ってなかったことがあってね……」
と言葉尻を濁しながら、イヤホンを私の両耳にはめ込んだ。
再生ボタンを押す。
「あれ、これって……昨日のイベントの」
すぐに思い当たって、耳を傾ける。
「うん」
コンサートホールで踊った曲とはかなり違う。
包まれるような、優しい曲調に変わっていて。
バスで聞いた時とも違う。
歌詞もついてない。
「それ、原曲なの。イベントで使ったのはそれを編曲したんだって」
「へえ……?」
片方を外して、千歌ちゃんを仰ぎ見た。
「お見舞いが曲だなんて、梨子ちゃんらしいや」
「うん……」
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