124:名無しNIPPER[saga]
2017/06/18(日) 21:16:58.27 ID:cFEzUClWO
その後、曜ちゃんに褒められて天狗になった私は、さらに、家から持たされたある物を机に置いた。
「なにそれ?」
白い液体の入った瓶。
それを、手に持ちつつ、曜ちゃんが首を傾げる。
「甘酒。おばあちゃんの家から送られてきたの。美容にいいからって」
「梨子ちゃんは、もう飲む必要ないでしょ」
そうからかいながら、席を立ってグラスを二つ持ってきてくれた。
「甘酒って、でもお酒じゃない?」
「大丈夫、全然酔わないよ。お正月とかに飲まない?」
「うん」
「じゃあ、味見くらいでやめておこうか。また、大人になってからね」
残念。喜ぶ姿が見たかったけど、これは失敗。
「……そう言われると」
「そう言われると?」
「飲まないわけにはいきませんなあ」
そんなつもりはこれっぽちもなかったのに、なぜか曜ちゃんは闘志を燃やしていた。
「えっと、無理しないでね?」
曜ちゃんが瓶の蓋に手をかける。
聞いちゃいない。
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