86: ◆T4kibqjt.s[saga]
2017/06/29(木) 23:41:12.83 ID:R8LbsI9gO
ようやく味覚を取り戻したアタシは、Pの手を取って寝室に引っ張ってきた。
「はいP、ベッドにうつ伏せになってー。どーん」
「へ?おわぁっ!?」
Pをベッドに押し倒し、ひっくり返す。
「大人しくしてよ、マッサージしたげるから。ちゃんとしたやつ」
「…えっ?恵美本格的なマッサージなんて出来たっけ?…あぁいや、助かるけどさ」
アタシに馬乗りにされた状態のPが、きょとんとして尋ねた。
「うん、覚えたの。Pが出張から帰ってきたら癒してあげようと思って、本読んで勉強したんだよ?どう?偉いでしょ?にゃはは〜」
元々出来たよ?って言えれば格好いいんだろうけど、アタシはPに褒めて貰う方を取った。努力したから褒めてアピールなんてダサいかもだけど、今回は許してね。
「…恵美ぃ!」
「きゃっ!?」
Pががばっと起き上がり、アタシを力強く抱き締めた。び、びっくりしたぁ…。ちょっと苦しいけど、Pに包まれてると思えばこれも逆に心地いい。
「お前ってやつは…!俺の為に勉強とか…健気か…」
…これ以外にも味付けとか、日々勉強してるんだけどな〜。ま、見返りが欲しくてやってるんじゃないから全然いいけどね。敢えて言うなら、こうやって喜んでくれる事が見返りかな。
「…P」
「ん?…んっ」
やっぱり、もうちょっとくらい見返りがあってもいいよね。欲張りな奥さんでごめんね?
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