46: ◆T4kibqjt.s[saga]
2017/06/23(金) 01:09:52.60 ID:nE0G2m1V0
「…っく…ふうぅっ…」
コールはもう十五回目。スピーカーにしてるスマホのコール音がアタシ達三人を煽り、二人も不安の色が隠せなくなってくる。アタシなんて、どんどん涙がせり上がってくる。
二人はそれを振り払うべく、それぞれアタシの片手を握ってくれた。多分、Pは大丈夫だっていう自己暗示も兼ねてるんだと思う。
そして、十八回目のコールが終わろうとした時。
『あ、恵美か!?ごめん、トイレ行ってた!それでえっと…電話してもい──』
「Pっ…」
よかった。
いつものPだ。
『えっ…!?恵美、泣いてるのか…?』
「ふぐぅ…うぁ…あぁあぁぁん…!」
困ったような焦ったようなPの声が、床に落ちたアタシのスマホからしばらく聞こえていた。
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